インタビュー
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いつから、どんなとき、何をしていると痛むのか? まずは患者さんの話をお聞きします。
治療においてもっとも大事なことは、正しく診断すること。わたしたちはそう考えています。だから、診察の際には患者さんから細かく話を聞き、必要に応じてエコーなどの検査もおこなって、お身体の状態をていねいに確認しています。
診療の際にもっとも心がけていることは?
診断を間違わない、ということですね。当然、症状によって治療方法は異なるので、正しい診断ができなければ正しい治療はできません。
そのため、診察の際には患者さんから細かく話を聞くようにしています。たとえば、ケガであれば「いつどんな状況でケガをしたのか」といった情報が役立つ場合があります。ケガをした瞬間をはっきり記憶している方は少ないため、「どんなスポーツをしていたのか」「どんなプレーをしたときにケガをしたのか」などの状況を確認することで、具体的な病名をしぼっていくことができるのです。
整形外科を専門にやろうと思ったきっかけはなんですか?
子どもの頃からずっとサッカーをやってきたことが、ひとつのきっかけだと思います。
また、手術にかかわりたいという気持ちがあったことも理由のひとつです。医大生時代には、外科か整形外科かで迷った時期もあります。最終的に整形外科に決めたのは、全身の筋肉や骨などの症状に、より興味があったからですね。いろんな治療にかかわれることにやりがいを感じました。
ヴィッセル神戸のチームドクターをされることになったきっかけはなんですか?
じつはヴィッセル神戸の創設段階からかかわっているんです。当時、「神戸にプロサッカーチームを作る市民の会(オーレKOBE)」というものがありまして、それにわたしも参加していたんですね。1995年にチームが創設されたんですが、初練習の日にちょうど阪神淡路大震災がおきたりして、いろいろと大変だったことを覚えています。
というわけで、医師としてかかわっているうちにチームドクターになっていたという感じです(笑)。
エコー検査を導入されていますがメリットを教えてください。
エコー(超音波)検査は、肉離れや骨折、五十肩などの診断に役立ちます。筋肉・骨・靱帯などの状態を確認することができるんです。基本的に痛みはなく、放射線を浴びることもない検査ですので、患者さんにとっても気軽に受けられるのではないかと思います。
また、整形外科ではMRI検査をおこなうこともありますが、エコー検査はMRIと比べて値段がリーズナブルなことがほとんどです。これも患者さんにとってはメリットでしょう。もちろん、詳細な検査はMRIのほうが得意ですから、症状によって使い分けています(MRIが必要な場合は他の医療機関をご紹介します)。
整形外科はどのような症状がでたら受診したほうがよいでしょうか?
患者さんによって状態や症状の感じ方は変わるので、「こういうときには受診してください」と具体的にいうことはむずかしいですね。まずいえることは、受診していただければ何でも診察します、ということです。
また、痛みが長引いている方は、やはり早めに来ていただいたほうがスムーズに治療できるケースが多いですかね。あと目安としていえるのは、加齢によっておこりやすい症状があるということでしょうか。ご年配の方で首・腰・ひざの痛みやしびれなどにお悩みの場合は、ご相談いただければ症状をやわらげられるかもしれません。
日常生活で普段から気を付けることや注意すること等のアドバイスはしていますか?
筋力を落とさないようにすることは、よくお伝えしています。歩くと腰やひざに負担がかかる場合もありますので、腹筋や背筋など、負荷が大きくなりすぎないような運動をおすすめすることが多いですね。